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C.1900s ルビーアイ ウルフヘッドブローチ


南フランスでこの狼のブローチと初めて出会った時、その表情に秘められた静謐な威厳に心を奪われました。

正面から見つめる狼の顔は、毛並み一本一本まで繊細な彫金技術で表現され、年月を経た銀の艶消し加工が月光に照らされた森の住人のような神秘性を感じます。特に耳の立ち上がりと頬の毛並みの表現は、彫金師の卓越した技術を感じます。

顔の表情は威厳に満ちながらも、どこか哀愁を帯びた瞳は見る人の心に静かに語りかけるよう。左右や見る角度によって、野生の気高さと知性が同居する、単なる装飾品を超えた芸術作品のようなブローチです。

世紀転換期のフランスと象徴主義の影響

1900年代初頭のフランスでは、自然回帰を求める芸術運動と象徴主義が融合し、動物モチーフは単なる装飾を超えた意味を持ちました。特に狼は、孤高さと忠誠、そして本能的な知恵の象徴とされていました。

この時期はアール・ヌーヴォーからアール・デコへの移行期でもあり、曲線的な要素と幾何学的な要素が絶妙に調和したデザインが特徴です。このブローチも、狼の顔の有機的な曲線と全体のシンメトリカルな構成のバランスに、その時代性が表れています。

パリを中心に活躍した彫金師たちは、民話や神話からインスピレーションを得て、日常に物語性をもたらす作品を生み出しました。特に「バラ色の時代」と呼ばれたこの時期は、フランス美術史において装飾芸術が最も洗練された黄金期と言われています。

時代を映す芸術性と希少性

おそらくフランスのパリやリヨンを中心に活躍した金属工芸家たちによって制作されたこうした小さな芸術品は、現代では博物館のコレクションとされています。特に動物モチーフの中でも、このように精緻に表現された狼のブローチは希少性が高く、世紀を超えて現代まで美しく保存されているものは限られています。

狼の顔の左右対称性を保ちながらも、光の当たり方によって表情が変化する計算された立体感は、単なる装飾品としてではなく、小さな彫刻作品としても。


⚫︎ 素材| シルバー ルビー(未鑑定)
⚫︎ 買付国|フランス
⚫︎ 年代|C.1900s
⚫︎ サイズ | 縦横 3cm
⚫︎ 重さ|15.5g
⚫︎ 留め具|Cクラスプ


当店では、ご購入前に商品細部までご確認いただけるよう、マクロレンズ(昆虫の毛や機械式時計のムーブメントなど、緻密な撮影ができるレンズ)で撮影をしております。そのため、肉眼では見えない微細なダメージや経年変化が気になる場合がございますが、実際に見ると気にならない程度であることがほとんどです。




Sale price¥57,800

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C.1900s ルビーアイ ウルフヘッドブローチ
C.1900s ルビーアイ ウルフヘッドブローチ Sale price¥57,800

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